更新日:2022年3月17日
資料に傷みがあり、公開が困難な資料を修復し、保存に適した状態にし、公開することを目的とした事業です。
平成23年11月から令和4年3月までの12カ年
香取市教育委員会の直轄事業とし、修理施工は専門業者に委託しました。
総事業費 | 6,143,500円 |
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国庫補助金 | 3,071,000円 |
千葉県補助金 | 1,500,000円 |
所有者(香取市)負担 | 1,572,500円 |
修理対象とする伊能図は、伊能忠敬の監督下に作成されたものであり、裏打ちを施した本紙を料紙とし、針穴、白径(はっけい:ヘラなどでつけた跡)にてあたりをつけたのちに描線、描画を行ったものが多くあります。なかには、掛幅装に改装時や伝来途上の損傷により、地図制作当初の情報が失われているものや、紙継がずれている箇所も認められるが、原則として制作当初の裏打紙(肌裏紙)と本紙とを一体として残すことを考えました。
また、施工にあたっては、実測地図という性格を踏まえ本紙の伸縮、継ぎ位置に留意し、原本の維持に必要な作業方法を十分に検討しました。施工後の形状については、現形状を踏襲したものとしました。本年度は、折りたたみ図一鋪、掛幅装一幅を修理対象としました。
掛幅装資料は装丁を解体し、両資料とも、本紙調査記録、膠による剥落止め、汚れ・しみ・付着物の部分的除去、作図当初の裏打ち以外の裏打紙の除去、欠損部補紙、新規裏打ち、折れ伏せなどの修理をしました。折りたたみ図の資料はたたみ直し、掛幅装の資料は表装裂地、軸首を新調して本紙の北を上にして掛幅装に仕立てました。両資料とも、新調した収納箱に収納しました。
令和3年4月1日から令和4年3月9日まで
資料番号・名称 | 地図・絵図類112 琵琶湖図 一寸二分当一里 全 |
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員数 | 1幅 |
種別 | 国宝 歴史資料 |
法量(寸法) | 縦123.4センチメートル、横103.0センチメートル |
品質形状 | 紙本着色、掛幅装 |
伝来文化財の特徴 | 伊能忠敬たちが作製した実物資料で、忠敬の没後子孫家に伝来し、昭和36年に当時の佐原市に寄贈された資料群の一つです。本資料は、忠敬が参加しなかった文化2年(1805年)から3年(1806年)まで行った測量の成果に基づき作られた特別地域図です。 |
修理前
修理後
資料番号・名称 | 地図・絵図類117 伊豆国附大島沿海地図 |
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員数 | 1幅 |
種別 | 国宝 歴史資料 |
法量(寸法) | 縦122.3センチメートル、横107.8センチメートル |
品質形状 | 紙本着色、折畳図 |
伝来文化財の特徴 | 伊能忠敬たちが作製した実物資料で、忠敬の没後子孫家に伝来し、昭和36年に当時の佐原市に寄贈された資料群の一つです。本資料は、忠敬が参加しなかった文化12年(1815年)から13年(1816年)まで行った測量の成果に基づき作られた特別地域図です。 |
修理前
修理後
本事業は、文化庁美術工芸品重要文化財修理事業国庫補助金の交付を受けて実施されています。
Supported by the Agency for Cultural Affairs,Government of Japan in the fiscal 2021
資料に傷みがあり、公開が困難な資料を修復し、保存に適した状態にし、公開することを目的とした事業です。
平成23年11月から令和4年3月までの12カ年
香取市教育委員会の直轄事業とし、修理施工は専門業者に委託しました。
総事業費 | 6,440,500円 |
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国庫補助金 | 3,220,000円 |
千葉県補助金 | 1,600,000円 |
所有者(香取市)負担 | 1,620,500円 |
修理対象とする伊能図は、伊能忠敬の監督下に作成されたものであり、裏打ちを施した本紙を料紙とし、針穴、白径(はっけい:ヘラなどでつけた跡)にてあたりをつけたのちに描線、描画を行ったものが多くあります。なかには、掛幅装に改装時や伝来途上の損傷により、地図制作当初の情報が失われているものや、紙継がずれている箇所も認められるが、原則として制作当初の裏打紙(肌裏紙)と本紙とを一体として残すことを考えました。
また、施工にあたっては、実測地図という性格を踏まえ本紙の伸縮、継ぎ位置に留意し、原本の維持に必要な作業方法を十分に検討しました。施工後の形状については、現形状を踏襲したものとしました。本年度は、折りたたみ図一鋪、掛幅装一幅を修理対象としました。
掛幅装資料は装丁を解体し、両資料とも、本紙調査記録、膠による剥落止め、汚れ・しみ・付着物の部分的除去、作図当初の裏打ち以外の裏打紙の除去、欠損部補紙、新規裏打ち、折れ伏せなどの修理をしました。折りたたみ図の資料はたたみ直し、掛幅装の資料は表装裂地、軸首を新調して本紙の北を上にして掛幅装に仕立てました。両資料とも、新調した収納箱に収納しました。
令和2年4月1日から令和3年3月18日まで
資料番号・名称 | 地図・絵図類15 自豆州賀茂郡吉佐美村至相州足柄下郡小田原宿沿海地図 |
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員数 | 1鋪 |
種別 | 国宝 歴史資料 |
法量(寸法) | 縦209.8センチメートル、横95.7センチメートル |
品質形状 | 紙本着色、折りたたみ図 |
伝来文化財の特徴 | 伊能忠敬たちが作製した実物資料で、忠敬の没後子孫家に伝来し、昭和36年に当時の佐原市に寄贈された資料群の一つです。本資料は、忠敬が参加しなかった文化12年(1815年)から13年(1816年)まで行った測量の成果に基づき作られた大図です。 |
修理前
修理後
資料番号・名称 | 地図・絵図類89 佐渡国沿海全図 |
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員数 | 1幅 |
種別 | 国宝 歴史資料 |
法量(寸法) | 縦174.8センチメートル、横110.9センチメートル |
品質形状 | 紙本着色、掛幅装 |
伝来文化財の特徴 | 伊能忠敬たちが作製した実物資料で、忠敬の没後子孫家に伝来し、昭和36年に当時の佐原市に寄贈された資料群の一つです。本資料は忠敬らが寛政12年(1800年)から享和3年(1803年)まで行った測量の成果をまとめ、文化元年(1804年)に作った69枚の大図の内の1枚です。 |
修理前
修理後
本事業は、文化庁美術工芸品重要文化財修理事業国庫補助金の交付を受けて実施されています。
Supported by the Agency for Cultural Affairs,Government of Japan in the fiscal 2020
資料に傷みがあり、公開が困難な資料を修復し、保存に適した状態にし、公開することを目的とした事業です。
平成23年11月から令和4年3月までの12カ年
香取市教育委員会の直轄事業とし、修理施工は専門業者に委託しました。
総事業費 | 4,867,500円 |
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国庫補助金 | 2,433,000円 |
千葉県補助金 | 1,200,000円 |
所有者(香取市)負担 | 1,234,500円 |
資料番号・名称 | 地図・絵図類14 初図 歴尾州赴北国到奥州沿海図第一〈自江戸/至田浦〉、奥州沿海図第一〈同/至大堀〉、奥州沿海図第一〈同/至草加〉、越後街道第一〈同/至蕨〉 |
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員数 | 1幅 |
種別 | 国宝 歴史資料 |
法量(寸法) | 縦167.8センチメートル、横173.2センチメートル |
品質形状 | 紙本着色、掛幅装 |
伝来文化財の特徴 | 伊能忠敬たちが作製した実物資料で、忠敬の没後子孫家に伝来し、昭和36年に当時の佐原市に寄贈された資料群の一つです。本資料は忠敬らが寛政12年(1800年)から享和3年(1803年)まで行った測量の成果をまとめ、文化元年(1804年)に作った69枚の大図の内の1枚です。 |
今回修理対象とする伊能図は、伊能忠敬の監督下に作成されたもので、裏打ちを施した本紙を料紙とし、針穴、白径(はっけい:ヘラなどでつけた跡)にてあたりをつけたのちに描線、描画を行ったものが多くあります。なかには、掛幅装に改装時や伝来途上の損傷により、地図制作当初の情報が失われているものや、紙継がずれている箇所も認められますが、原則として制作当初の裏打紙(肌裏紙)と本紙とを一体として残すことを考えました。
また、施工にあたっては、実測地図という性格を踏まえ本紙の伸縮、継ぎ位置に留意し、原本の維持に必要な作業方法を十分に検討しました。施工後の形状については、現形状を踏襲するものとしました。本年度は掛幅装一幅を修理対象としました。
掛幅装の解体、本紙調査記録、膠による剥落止め、汚れ・しみ・付着物の部分的除去、作図当初の裏打ち以外の裏打紙の除去、欠損部補紙、新規裏打ち、折れ伏せなどの修理を行いました。表装裂地、軸首を新調して、本紙を北を上にして掛幅装に仕立てました。収納箱を製作して、収納しました。
平成31年4月1日から令和2年3月23日まで
修理前
修理後
本事業は、文化庁美術工芸品重要文化財修理事業国庫補助金の交付を受けて実施されています。
Supported by the Agency for Cultural Affairs,Government of Japan in the fiscal 2019
資料に傷みがあり、公開が困難な資料を修復し、保存に適した状態にし、公開することを目的とした事業です。
平成23年11月から令和4年3月までの12カ年
香取市教育委員会の直轄事業とし、修理施工は専門業者に委託しました。
総事業費 | 5,362,200円 |
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国庫補助金 | 2,681,000円 |
千葉県補助金 | 1,300,000円 |
所有者(香取市)負担 | 1,381,200円 |
資料番号・名称 | 地図・絵図類11〔東海道歴紀州・中国到越前沿海図下〕 |
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員数 | 1鋪 |
種別 | 国宝 歴史資料 |
法量(寸法) | 縦161.4センチメートル、横201.5センチメートル |
品質形状 | 紙本着色、折畳装 |
伝来文化財の特徴 | 伊能忠敬らが作製した実物資料で、忠敬の没後子孫家に伝来し、平成15年に香取市に寄贈された資料群の一つです。本資料は忠敬が文化2年(1805年)から3年(1806年)まで行った第5次測量の成果の一部です。 |
今回修理対象とした伊能図は、伊能忠敬の監督下に作製されたもので、裏打ちを施した本紙を料紙とし、針穴、白径(はっけい:ヘラなどでつけた跡)にてあたりをつけたのちに描線、描画を行ったものが多くあります。なかには、掛幅装に改装時や伝来途上の損傷により、地図制作当初の情報が失われているものや、紙継がずれている箇所も認められますが、原則として制作当初の裏打紙(肌裏紙)と本紙とを一体として残すことを考えました。
また、施工にあたっては、実測地図という性格を踏まえ本紙の伸縮、継ぎ位置に留意し、原本の維持に必要な作業方法を十分に検討しました。施工後の形状については、現形状を踏襲するものとしました。本年度は折畳装一舗を修理対象としました。
本紙調査記録、膠による剥落止め、汚れ・しみ・付着物の部分的除去、作図当初の裏打ち以外の裏打紙の除去、欠損部補紙、新規裏打ち、折れ伏せなどの修理を行いました。折畳装として戻したうえで、畳まずに保存用収納軸を作製して収納しました。
平成30年4月2日から平成31年3月15日まで
修理前
修理後
本事業は、文化庁美術工芸品重要文化財修理事業国庫補助金の交付を受けて実施されています。
Supported by the Agency for Cultural Affairs,Government of Japan in the fiscal 2018