カトリノ郷物語vol.5 関ほたる米
更新日:2015年9月15日
85点(優良評価)の壁の向こうへ “関ほたる米”
広報かとり平成27(2015)年9月号に掲載された情報です
高橋 正太さん (関)
実家の米作りを4年前に継いだ。それまでは都内で音楽活動を行い、今もギターやドラムで多数の出演をこなす。
消費者からは「ご飯だけでおいしい」と一定の評価を得るも、さらにおいしさを追求。コンテスト出品を目指し、日々試行錯誤している。
まだ見ぬ美味しさを語り明かす
“
「(実家の)米作りは以前からやろうと思っていたんです。でも、まだ先のことだと油断していましたね。音大を出て、都内で好きな音楽とバイトをしていたある日、帰省すると関地区には米農家の後継者がいなくて、数年後にはどうなっているか分からないと聞いたんです。今は元気ですけど、父の体調が良くない時期でもあって、これは自分がやらないと皆辞めちゃうんじゃないかと考えました」
家や地域の実情を案じた末、Uターン就職を決めた高橋さん。
「祖父母が丹精込めた米作りを父が引き継いでいて、それを今度は俺が任されました。家の人や近所のおじいちゃん達にノウハウを教えてもらって、最初はやりながら覚える感じでしたね」
それまでも農繁期のたび帰省し、田植えや稲刈りを手伝っていた。だが、実際に始めてみると戸惑うことも多かったと話す。
「手を抜くと大抵のことは自分に返ってくるんですよ。田んぼでザリガニやモグラが開けた穴を黒マルチで囲ってふさぐのを簡単に済ませてしまうと、すぐ風で飛ばされる。草取りも早いうちにすれば楽なのにね。やればいいだけのことなんだから、ちゃんとしないとね」
素直に学び、着実に米作りをものにしていった。そうして年間を通して手掛けた米を収穫、いざ口にした時の感想を教えてもらった。
「(米が良くできて)うれしかった。炊いてみて、おいしいなと思った」
その感動は高橋さんの主観だけではない。
「食味値が84点でした。85点を超えたらコンテストに出せるレベルなんですけど、あと一歩が難しいんです」
米の「うまさ」を数値化する食味計で84点といえば十分に高品質だ。標準が70点(計器により数値は若干異なる)。85点以上ともなれば優良評価に分類される。その優良に迫るのが“関ほたる米”であり、先達から高橋さんが受け継ぎ、さらなる質の向上を図っている逸品だ。
「まずは85点の壁を超えようと研究中です。コンテストで客観的な評価をもらって自信にしたいし、よりおいしいお米を作りたいから」
穏やかに話しながらも意気込みが伝わってくる。静かな闘志を燃やす高橋さんに、最後に一つ、ぶしつけな質問をしてみた。
――米作りを始めてから、他の人のお米を食べてみましたか?
「もちろんです。食べ比べると、まず匂いが違いますね。ほんのり甘くてキラキラしてて、やっぱり自分のところがおいしいかな(笑)」
屈託なく返ってくる。それは自身の仕事に誇りと責任を持ち、米作りに全力を注いでいる人が持つ自然な答えだった。
関ほたる米
お買い求めは直接買い付けがオススメ。電話で「米の注文」と伝えれば、生産者が責任を持ってお届けします。
高橋ファーム
電話:0478-54-6276
取材のその後
高橋さんがマルシェに参加した様子
ここで言うマルシェとは、市場のこと。朝市のような雰囲気で地元で採れた野菜や米を販売しています。
都内まで出張することもあります。約1時間半で到着するため、とっても新鮮。
東京 恵比寿マルシェに参加予定です
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