カトリノ郷物語vol.10 はるかさん(干し芋)
更新日:2016年2月15日
ワンランク上の干し芋はいかが?
広報かとり平成28(2016)年2月号に掲載された情報です
いっぷく堂
平成27年7月、女性農業者3人で農業生産法人株式会社いっぷく堂を設立。事業としては主にサツマイモの生産、加工、販売を行う。
社名の由来は「いっぷくする時のお茶のお供にしてほしい」という思いから。
写真は左から香取千惠子さん(本矢作)、代表の根本嘉恵さん(九美上)、椎名
まだ見ぬ美味しさを語り明かす
「干し芋」というと、かつては天日でよく乾かした固い食べ物で、かみ切るのに顎の力を必要とした、表面に白い粉(糖分)が浮き出たものが一般的だった。
「近頃は、軟らかい干し芋が消費者に好まれる傾向にありますね。白い粉が苦手と言う人も…」
そう話すのは九美上地区に女性農業者三人で設立した農業生産法人株式会社「いっぷく堂」の代表を務める根本さん。
「私たちは軟らかくしっとりした食感と、黄金色の果肉が美しい、干し芋“はるかさん”を作っています。使うサツマイモは“べにはるか”。安納芋にも匹敵する甘さと、冷めても固くならないのが特徴で、干し芋にぴったりのおいしいお芋ですよ」
“はるかさん”には、白い粉は浮き出ていない。だが、十分な甘味と、ねっとり後を引く食感が黄金色の見た目から伝わってくる。
「嫁いで来てから農業に従事し、商品にはうちで取れたサツマイモを使用しています。これまでは全て個人による手作業でしたが、昔ながらの天日干しの良さと徹底した衛生管理を両立した製造工場が本矢作地区に完成したんです。2月から本格的に稼働していますよ」
主力商品である“はるかさん”のほか、“熟成やきいも”を製造する工場の完成は、共に法人を立ち上げた香取さん、椎名さん、みんなの願いだった。経緯を教えてくれた根本さんの言葉にも熱がこもる。
「思えば農業一筋。天候に左右されない加工体制を整え、パッケージにもこだわって売りたいビジョンはあるものの、どうすればいいか分からなかった。六次産業の研修会にも参加したんですけどね」
そこでは難しそうな印象ばかり受けたと苦笑する。
「本気になったのは、その後の起業研修会で訪問した会社が干し芋の製造に機械を導入しているのを見てから。機械でやりたい!って思ったんです。それには『志を同じくする人と協力し、法人として整備したらどうか?』と、起業経験者や諸先輩に助言をもらいました」
そして決断。香取さん、椎名さんと協力して起業することに――。
「2人とは17年来の付き合い。佐原農産物供給センターに出荷する農業者仲間で、気心は知れています。もちろん費用のかかる挑戦ですから、それぞれが周囲を説得し、起業する上で必要な勉強や調達は欠かせませんでした。何度も話し合い、最終的に夫をはじめ関係者の理解を得ました。やりたいことをやらせてくれて感謝しています」
目的のため奔走し念願の機械を導入。ついに工場の完成を迎えた。
「私たちは、安心・安全をモットーに、一消費者でもある自分たちが納得して買いたいと思える商品を提供していきます」
生きがいを得たと言う根本さん。持ち歩きに便利な一口サイズに個別包装した干し芋を商品化するなど、うれしい工夫が光る。
いっぷく堂の“はるかさん”
道の駅水の郷さわらで購入できます。詳しくはホームページをご覧ください。
農業生産法人株式会社いっぷく堂
電話:0478-79-7011
http://ippuku-do.jp
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